ハゼが好き!

海の宝石とも呼ばれる、美しいハゼたちの魅力を、水中写真で紹介します。

No.017 ラグーン・シュリンプゴビー (Cryptocentrus cyanotaenia)

 ラグーンというのは、砂州サンゴ礁によって、外海から隔てられた水深の浅い水域のことであり、礁湖とか潟湖とか訳される。
 外海から隔てられているから、水が入れ替わらず、大抵は泥が溜まって、泥ハゼの、いい住み処になる。


 ラグーン・シュリンプゴビーは、その名前をもらっているだけあって、やはり泥地に棲むハゼで、ブチハゼと同じように、縦に作られた巣穴の中で、ホバリングしていることが多い。
 しかも、ブチハゼよりもさらに臆病で、顔は常に出しているのに、結局、尾鰭まで出た写真は、1枚も撮ることができなかった。

 ネットでもラグーン・シュリンプゴビーの写真は少なく、探した限りで尾鰭まで出ているのは、次の2つ。

palaufish.exblog.jp

 

www.gokaiclub.com

 このうち、上の方は、セブのダイビングサービス「アクエリアス」のオーナーだった、故白石拓己氏が、パラオのガイド時代に撮影した写真である。
 ポイントは違うとはいえ、当方が尾鰭すら写せなかったものを、雄雌2匹のほぼ全身を、ピントを合わせて撮るのだから、これはもう、腕が違い過ぎて話にならない。

 

 白石氏が亡くなったのは、2019年の6月だったが、その10日後に、初めて「アクエリアス」に行く予定になっていた。
 夜、ガイドがセブで死亡したというニュースをネットで目にし、特に考えずに中身を読んだら、彼の名前が出ていて、仰天した。
 そもそも、その4ヵ月前に行く予定を立てていたのが、当方の都合で中止になり、6月はリベンジの筈だった。
 一度はお会いしたい、ガイドの一人だったが、「縁がなかった」というのは、こういうのを言うのだと思う。