ハゼが好き!

タンク千本潜ったベテランダイバーが、海の宝石とも呼ばれる、美しいハゼたちの写真を通して、神秘の水中世界をご案内します。

No.043 ブラウンフィン・シュリンプゴビー (Tomiyamichthys sp.)

英名:Brownfin Shrimpgoby

分布:伊豆半島以南の西部太平洋、ミクロネシア

撮影日時:2001-10-20

撮影場所:柏島(後浜1)

撮影器材:Nikon F4 + 100マクロ x 2倍テレコン x 1.4倍テレコン

 

 『決定版 日本のハゼ』(旧版)では、ホタテツノハゼ属の1種-3となっていた。

 『新版 日本のハゼ』では、ホタテツノハゼ属がオニハゼ属に吸収されたのに伴い、オニハゼ属の1種-5となっている。


 上の写真の手前が雄で、後ろで向こうを向いているのが、雌である。
 写真ではわかりにくいが、雄は、背鰭の第2棘と第3棘が、長く伸長している。

 

 キツネメネジリンボウを撮影して、上がってきたところで、ガイドさんが、ペアを発見してくれた。
 雌は、前年に何度か見ていたが、雄は初めてで、興奮して近寄っていった。
 ところが、1枚シャッターを切った次の瞬間、目の前にカワハギが出現し、水を巣穴に吹きかけたのである。
 当然、ペアの両方ともは引っ込んでしまい、写真はこれしかない。

 

 下の写真は、雌。
 背鰭は、円形をしており、伸長している棘はない。

撮影日時:2000-07-20

撮影場所:柏島(後浜1)

撮影器材:Nikon F4 + 100マクロ x 2倍テレコン

 

 この個体は、やたら人慣れしていて何をやっても逃げず、正面からも撮影させてくれた。

 この背鰭が、ホタテツノハゼのようだからと、勝手に自分の中で、ホタテオニハゼと名前をつけていた。

 20年前に、もうすぐ和名がつくと聞いたが、なかなか進んでいないようだ。

 

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No.042 ファン・シュリンプゴビー (Tomiyamichthys latruncularius)

英名:Fan shrimp-goby, YellowFin shrimp-goby,

分布:高知県以南の西部太平洋、インド洋

撮影日時:2002-10-04

撮影場所:柏島(後浜4)

撮影器材:Nikon F4 + 100マクロ x 1.4倍テレコン

 

 他の人は、普通に写真を撮っているのに、自分には縁遠いハゼというのがいるもので、このファンシュリンプゴビーも、その1つである。
 モルジブのヴィラメンドゥでは、バディが散々撮っていたのだが、存在にすら、気づかなかった。

撮影日時:2000-02-07
撮影場所:モルジブ・ヴィラメンドゥ(ハウスリーフ
撮影器材:Nikon F4 + 100マクロ x 2倍テレコン

 柏島でも、1枚しか写真を撮っていない。
 恐らく、「普通のオニハゼだろう」と思ったのだろう。

 よく、1枚だけでも、押さえておいたものだと思う。

 

 というのも、何しろこのときのダイビングは、右にネジリンボウ、左にホタテツノハゼのペアという贅沢三昧で、カメラの方も、EOS-5x100マクロと、NikonF4x100マクロx1.5倍テレコンの2台持ち。
 釣りの浮きと錘を使い、巣穴のところに目印をつけて、ネジリンボウが引っ込んだら、向こうのホタテツノハゼを撮るという、至福の時を過ごしたのである。
 ボートに上がって、「楽しかった!」と叫んだら、「オーラが出てましたよ」と言われる有様だった。

 

 本種は、『新版 日本のハゼ』には、「オニハゼ属の1種-5」として、掲載されている。
 かつては、ホタテツノハゼ属とされていたが、前述のようにホタテツノハゼ属がオニハゼ属に吸収され、オニハゼ属となった。

 上の写真はどちらも雌で、『新版 日本のハゼ』によれば、雄は、ヒメオニハゼと同様に、背鰭の第1~第3棘が伸びているらしいのだが、写真はもちろん、見たこともない。

 

 

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No.041 ヒメオニハゼ (Tomiyamichthys alleni)

英名:Allen's shrimpgoby

撮影日時:2001-05-01

撮影場所:バリ島・トランバン(沈船)

撮影器材:Nikon F4 + 100マクロ x 2倍テレコン

 

 伊豆以南の、西部太平洋に分布する。

 体はオニハゼに似ているが、背鰭の第1棘と第2棘が伸長するため、見分けることは容易である。

 

 写真は雌で、雄の背鰭は、さらに長く伸びるらしいが、残念ながら、私は見たことがない。

 下の写真は、かなり伸びているほうだが、これも雌だと思われる。

撮影日時:2001-10-14

撮影場所:柏島(竜の浜)

撮影器材:Nikon F4 + 100マクロ x 2倍テレコン

 

 というのも、『新版 日本のハゼ』などで見ると、雄の場合は、第1棘と第2棘との間の鰭膜が、他の棘間の鰭膜と同じくらいの高さになっている。

 これが雌だと、第1棘と第2棘との間の鰭膜が、他の棘間の鰭膜よりも、かなり上まで届いていて、あたかも、裁縫で使うリッパーのような形をしているのである。

 

rire-et-rire.com

 

 ネットの写真も、大抵は雌だ。
 なぜ雌が多いかと言えば、ヒメオニハゼに限らず、共生ハゼはペアで暮らしていても、まず、雄が巣穴に逃げ込む。
 多くのダイバーは、雄が逃げ込む動きを見て、初めてハゼがいることに気づくことが多いため、雌しか見られないのである。

 

  雄の写真は、例えばこちらを参照。

 

 ヒメオニハゼの「ヒメ」は、小さいという意味。
 これは、大抵の魚の和名のつけかたに、共通している。

 英名の"Allen's shrimpgoby"は、学名(Tomiyamichthys alleni)で献名された、Gerald Allenという高名な魚類学者から、そのまま取ったもの。

 和名も英名も、特徴のある背鰭にまったく触れていないところが、残念に思える。

 

 

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No.040 オニハゼ属の1種4 (オニハゼ属(Tomiyamichthys sp.)

撮影日時:2001-10-17

撮影場所:柏島(後浜3)

撮影器材:Nikon F4 + 100マクロ x 2倍テレコン

 

 『新版 日本のハゼ』に、オニハゼ属の1種-4として掲載されている。

 柏島以外にも、あちこちにいるようだが、まだ、学名も和名もなく、研究者が新種記載してくれるのを、待っている状況である。

 

 このときは、台風が接近していて、ひどくうねっており、なかなか辛いダイビングだった。

 海が荒れていると、ハゼの出も良くなく、これといった写真が撮れていない。

 せっかく見つけてもらった、このオニハゼspも、背鰭が開くのを待ち続けたが、結局開くことはなかった。

 

 

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No.039 オニハゼ (Tomiyamichthys oni)

英名:Monster shrimpgoby

撮影日時:2001-08-16

撮影場所:水納島(イエローフィッシュロック)

撮影器材:Nikon F4 + 100マクロ x 2倍テレコン 

 

 東伊豆の川奈から、南国のサンゴ礁まで、非常に分布域が広い。
 上は、沖縄の水納島の写真で、白いサンゴ礁に合わせて、白っぽい体色をしている。
 あまりハゼの見つからないポイントで、しかも、この年は他のポイントでもオニハゼがやたら少なかったが、見つけたこの子は、サービス満点で、鰭を全開にしてくれた。

 

撮影日時:2002-04-14

撮影場所:川奈(ビーチ)

撮影器材:Nikon F4 + 100マクロ 1.4倍テレコン

 

 上は川奈ビーチのオニハゼで、水納島の個体とは同種とは思えないほど、茶色っぽい体色をしている。
 中でも上の個体は、背鰭に黒点がない上に、胴体の色が濃く、サンゴ礁のオニハゼでくっきりと出ている、眼の下の垂線が殆ど見えなくなっていて、余計に別種に見える。

 

 オニハゼは、本来、サンゴ礁の白砂や、小石混じりの粗い砂地に棲む。
 なので、泥地が多い川奈のビーチには馴染まないのだが、崖から降りたすぐ近くに、小石混じりの狭いエリアがあって、ここにペアで巣穴を構えている。
 警戒心が強く、発見したときは、まず1匹が巣穴に引っ込み、1匹だけが残っていることが多い。
 このときも、1匹は引っ込んでしまったが、透明度がかなり良かったせいか、もう1匹は逃げずに巣穴から大きく全身を乗り出して、何かを脅すようなポーズを取っていた。

 

 下のオニハゼも川奈で撮影したもので、両者の中間色に、近いかもしれない。

撮影日時:2002-06-16

撮影場所:川奈(ビーチ)

撮影器材:Nikon F4 + 100マクロ

 

 下は、幼魚の写真である。

 『新版 日本のハゼ』にある、「第1背鰭中央上部に白(というよりは水色?)・黒・青色が重なった眼状斑」が、はっきり見えている。

撮影日時:2020-03-05
撮影場所:ムンジャンガン(タンジュン・バル)
撮影器材:Canon EOS7D MarkII + 60マクロ x 1.4倍テレコン(フルサイズ135mm相当)

 

 ところで、オニハゼの「オニ」は、「鬼」のことだと思われるが、それほどいかめしい面構えとは思えないので、どうしてこの名がついたのか、不思議である。
 英名も、"Monster shrimpgoby"となっているところを見ると、洋の東西を問わず、迫力のある外見に見えるのだろうか。

 

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No.038 オニツノハゼ (Tomiyamichthys smithi)

英名:Smith's shrimpgoby, Redeyed shrimpgoby

撮影日時:2019-04-23

撮影場所:セブ(アンクルズプレイス)

撮影器材:Canon EOS7D MarkII + 100マクロ (フルサイズ160mm相当)

 

 肘まで埋まるような泥地に棲み、エビと共生する。
 最初に存在を知ったのは、ダイビング雑誌か何かに、西表の海にいると紹介されたときだ。

 そのときは、確か40mを越えた水深だった記憶があり、とても行けないと思ったのだが、セブでは、20m以浅で見ることができる。

 

 写真の個体は、棘がちょっと短いのが残念だが、これまで、全身を出して臀鰭まで見せてくれたのは、この子しかいない。

 背鰭を、もう少し前方に傾けて、棘が頭の上を越えるほどになれば、さらに格好が良くなるのだが。

 真正面顔も撮りたかったが、ここまで前に回ったところで、引っ込まれてしまった。



 下の写真は、旅行前に腰を痛めて、TG-4しか持って行かなかったときのもの。
 おまけに、HDDがクラッシュしてしまい、辛うじてこの写真だけサルベージできたものの、かなり解像度が低くなっている。

撮影日時:1918-10-26

撮影場所:セブ(ボードウォーク前)

撮影器材:OLYMPUS TG-4

 

 ちなみに、背鰭を倒した状態だと、下のようになる。

撮影日時:2019-04-21
撮影場所:セブ(ゴビーシティー)
撮影器材:Canon EOS7D MarkII + 100マクロ (フルサイズ160mm相当)
 

 尚、英名は学名から取った、Smith's shrimpgobyと、眼が赤いところから取った、 Redeyed shrimpgobyであり、どちらも背鰭には全く関連がない。

 洋の東西で、注目するところが、全く違うということだろうか。

 

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No.037 ウシオニハゼ (Tomiyamichthys russus)

英名:Blacktip shrimpgoby, Ocellated shrimpgoby

撮影日時:2002-03-12

撮影場所:パラオ(PPRビーチ)

撮影器材:Nikon F4 + 100マクロ x 2倍テレコン

 

 手をつくと、肘まで潜るような、軟泥地に棲み、エビと共生する。

 『新版 日本のハゼ』によれば、ウシオニハゼという和名は、やや太めの体形と、胴体にある大柄の暗色班を、ウシに見立てたものであるという。
 第1背鰭に、黒斑又は眼状斑があるとされているが、出会ったことのあるウシオニハゼは、なぜかどれも、背鰭を畳んでおり、確認したことがない。

 

 尚、ここからは、オニハゼ属になる。
 かつては、ホタテツノハゼ属という属があったが、近年の研究により、オニハゼ属に吸収された。
 本種も、『決定版 日本のハゼ』においては、「ホタテツノハゼ属の1種-2」とされ、学名もFlabelligobius russusとなっていたが、オニハゼ属となり、和名もついた。
 英名の "Blacktip"は、第1背鰭にある黒斑を指しているのだろうが、もう1つの英名である"Ocellated"は、「単眼を持つ」という意味だそうで、黒斑を眼に見立てたものだろうか。

 

 下は、恐らく幼魚。

 これも、結局最後まで、背鰭を立ててはくれなかった。

撮影日時:2018-05-17

撮影場所:セブ(RSN)

撮影器材:Canon EOS7D MarkII + 100マクロ (フルサイズ160mm相当)

ウシオニハゼ[1]7D(100)676(KPM213281)1200

 

 

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