和名:シュンカンハゼ
学名:Callogobius shunkan Takagi,1957
英名:なし(東アジアからしか発見されていないため)
分布:日本、香港、韓国
撮影日時:2024-06-06
撮影場所:川奈(ビーチ)
撮影器材:Canon EOS7D MarkII +シグマ18-200ズーム(フルサイズ120mm相当)
光の入らない、岩と海底の隙間に棲んでおり、黒っぽい体と相まって、発見するのが難しいハゼです。
見つけたからといって、カメラを急いで向けたり、ライトで照らすと、すぐに岩陰に逃げ込んでしまいます。
この個体も、ガイドのジェスター鬼頭さんに見つけてもらいましたが、ライトを明るくできないため、撮影中はずっと左側が頭だと思って撮影していました。
何とか眼にピントが合ったのは、岩にまっすぐ沿っていてくれたおかげです。
ところで、シュンカンハゼと言えば、話題になるのが、和名の由来。
すぐ逃げるから、”瞬間”ハゼだと思いがちですが、実は、平家物語の平清盛に謀反を企てて鬼界ヶ島に流された、俊寛僧都から来ているそうです。
下の記事によれば、和名の提唱者である高木博士が、「最初に発見された知覧町(現南九州市)が喜界島に近く、頭部のしわが島で年老いた俊寛を想起させた」ことから、名前をつけたのだとか。
また、このハゼは、学名が二転三転しています。
最初は、上記の高木博士によって報告され、1957年に和名と学名がつきました。
ところがその後、1957年より前に報告されていたCallogobius snelliusiと同じ種であるという研究結果が出て、和名はそのまま、学名がsnelliusiに変更されました(『旧版 日本のハゼ』等、少し古い図鑑にはこちらで出ています)。
そして、さらなる再研究の結果、シュンカンハゼはC. snelliusi とは別種ということが判明し、最初のC. shunkanに戻ったという、ややこしい経緯があったようです(『新版 日本のハゼ』)。
下の写真は、撮影したときのもの。
ホシノハゼのペアの方が、目立ってます。
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