パールハウスというのは、かつて、真珠の養殖場があったところだそうです。
フタホシホシハゼ(Asterropteryx bipunctata)。
それほど稀種というわけではないのに、なぜか前回見損ねて、今回は、是非とも見たかったハゼです。ホシハゼ属にしては、かなり大型で、ホシハゼの倍くらいあります。一見地味ですが、写真に撮ると、こうして美しい模様をしています。もう少し背鰭を立ててくれると、嬉しかったのですが。
ヒレフリサンカクハゼ(Fusigobius signipinnis)。
がれ場の普通種。その名の通り、背鰭を立てたり倒したり、ピコピコと振ります。ちなみに、近似種で同じような動きをするハゼに、ツマグロサンカクハゼというのがいます。
レッドライン・ピグミーゴビー(Trimma striatum)。
ベニハゼの１種で、オーバーハングの天井に貼りついています。大抵は、頭をこちらに向けているのですが、結構な割合で、こうして全身を見せてくれることも。
セボシウミタケハゼ(Pleurosicya mossambica)。
ウミショウブハゼ属は、まだ分類が混乱しているということで、水中写真から見分けるのは難しいらしいのですが、これは、背鰭の根元に黒斑があるので、セボシでいいのでは…と。
オオメハゼ(Trimma macrophthalmum)。
日本でも数が多い、普通種です。背鰭の根元に、赤い斑点が２個あるのが特徴。
オヨギイソハゼ(Eviota bifasciata)。
どちらかと言えば、あまり透明度の良くないところの、サンゴの周囲にホバリングして群れています。ダイバーがあまり近づくとサンゴに止まったり着底したりするそうですが、見たことはないですね。
オヨギベニハゼ(Trimma taylori)。
名前の通り、やはり群れでホバリングしていますが、オヨギイソハゼのようにサンゴの周囲ではなく、洞窟の中などで、逆さになって泳いでいることが多いです。
ホホスジシノビハゼ(Ctenogobiops maculosus)。
シノビハゼ属は、綺麗な白砂の地面に棲むことが多いですが、このホホスジシノビハゼは写真からわかるように、どちらかと言えば、泥地に近い環境に棲んでいます。
チゴベニハゼ(Trimma naudei)
チゴベニハゼとベニハゼの違いは、前者は背鰭が伸びており、尾部腹側に白斑が縦列するところにありますが、この写真は少し背鰭が伸びていて、どちらか区別するのが難しそうです。ただ、後者は記録の大半が沖縄以北であり、これはバリでの撮影ということで、恐らくチゴベニハゼだろうと思われます。
アトヒキテンジクダイ(Taeniamia macroptera)。
アトヒキテンジクダイ属は、本当によく似た種ばかりで、この名前で間違いないかと言われると、全く自信はありません。
ナガレボシ(Ostorhinchus selas)。
テンジクダイ科の魚は、大抵が○○テンジクダイか、××イシモチという名前をつけられているのですが（例外は、シボリ、シボリダマシ、ネンブツダイくらい）、何と、ナガレボシです。恐らく、尾鰭のつけ根の円形黒斑、或いはそれと縦帯の組み合わせから、流星を連想したものと思われます。
学名がOstorhinchus selas(Randall & Hayashi, 1990) であり、selasが、天体の「光、輝き」を示すところから、学名を訳したのかと思ったのですが、違いました。
即ち、1983年に、林公義氏と岸本氏によって、学名不詳の状態で和名「ナガレボシ」がつけられ、
その後の1990年に、和名にちなんで学名が決まったようです。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jji1950/36/4/36_4_399/_pdf
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